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いちばんダメそうなやつがいちばんまともで、人生はまわりによってよくもわるくも、かわる。でも結局は本人次第だよって感じの映画だった。

目立たないけど自分らしく生活している人のことを周りが「あーだ、こーだ」言わないで！と思うコトあります。主人公に感情移入しつつ、自己肯定したくなるような、そんな映画でしょうか・・・「悲しいとか、寒々しい恋物語」と書いてるレビューもありますが私は全くそうは思えなかったアイスランドらしい、じわじわ来る物語。明るくはないけど暗くもない

まず邦題が内容を捉えてない。まるでラブコメみたいな雰囲気を醸しているが中身は別物。詳細は省くが。フーシはとにかく優しい。息子にしがみつく母親、身勝手な恋人。最後まで彼女達に振り回されながらも尽くします。ラストシーンは一見物悲しいが、そんな環境をキッパリ捨てて新たな旅立ちを決意するフーシのポジティブな面が垣間見えました。

主人公は、結局報われないんだと思う。それでも、心優しい人間を描いている。腐らず。いや、腐りながらも、優しい気持ちには意味があると。

この映画の肝、大事な部分はフーシの心の優しさと自己成長だと思う。心の優しさでは仕事場でいじめられても上司に正確にあった事を言わなかったり、子供と遊ぶだけで誘拐と間違われても許したり、出会った女性を献身的に助けてあげる、これは誰にでもできる事ではないのだ。純粋な優しさを持っているのだと見てとれる。そして自己成長では彼女をサポートしていく中で違った職場の環境を知れたり、彼女を喜ばせることで外の世界を知っていきフーシ自身が成長しているのだと思う。おそらく最後のシーンで一人で海外に行くシーンは外の世界の楽しさを徐々に見つける事ができたので、あの行動ができたのだと。もう一つ良かった事はフーシの友達がとても良い人やった。一緒に遊んだり、フーシにアドバイスしたり、引っ越しの手伝いをしたり、本当に良くできた友達がいるのだと感心した。

主役の名はフーシー。心優しき寡黙な中年の太った男。彼には自分の世界があり幸せそうに見える。ある日、周りはお節介でダンス教室に参加することになりシェヴンと出会う。彼は彼女に恋をして尽くすが、彼女は精神的な問題を抱えており、彼女の言動に振り回されてしまう。その頃、同時に彼の身の回りで様々な問題が起こる。フーシーがシェヴンに尽くすのは彼女のためなのだろうか、それとも彼の抱えた問題から逃れるためなのだろうか。以前の彼の世界はもう無くなっているが、その後の新しい世界も崩壊しつつある。ラストに二人で約束した海外旅行の日に彼は空港と飛行機の間の通路で待つ。分水嶺だ。結局、彼女は姿を見せず、彼は飛行機に乗り込んで自分の席に座る。飛行機が飛び立った後に、彼は大きな溜息をついてわずかに口角が上がる。どこかほっとしているように見える。まるであらゆる厄介事から逃れることができて思わず頬が緩んだのだろうか。海外旅行から戻ったら彼はどうなるのだろうか。分水嶺でのフーシー、離陸後のフーシー。再び彼女に振り回されるのか、それとも元の自分の世界に戻れるのか。

日本にいるヲタひきこもり系に近いものがあるかと思いましたが、ちゃんと定職について勤勉ですし、普通の生活を送る友達もいますし、肝心な時に勇気を出せますし、甲斐甲斐しく家事も大工もこなせる有能な人でした。外観が悪いだけで、４０歳になるまで、もっと何かいい方向性があってもおかしくない人でしょう。そこら辺の設定がどうも微妙ですね。明らかなダメ人間なんかじゃないです。しかし、ちょうどうまく引っかかったのがメンヘラ女というのがリアリティありますが、そのおかげで、最後は海外にでてみるきっかけを得たので、彼の人生は新しい航海に出られたと思えばよしとも思えます。彼がどうなったのかまで描いていませんが、きっと新しい環境で、素の人柄の良さを生かして受け入れられるのだろうと信じたいです。

ネットスラングで言うならおまいらが映画になってんぞｗｗｗって感じです。デブハゲ童貞イジメられのマザコン趣味ミリタリジオラマ、ヘビメタ、、、悪い人ではないけどまさに非リア。誠意を尽くして彼女をゲットしますが彼がそうであるように相手もかなりクセが強い。色んな人が彼にダメージを負わせては少し経つと彼に謝ってみせる、当然ぽいけど、とても不思議な感じがしました。シナリオ自体はよくある成長物語なんだけど表現の仕方が詩的で独特な空気感なので号泣したって言うよりは後からジワジワ来る系です。

内容には触れない。ネタバレ感想すでに沢山あるし。ただ本当にこの画像のピンク文字と映画内容は全く合わない。何なら明るい色合いも要素も一切無い。真面目な映画、そして恐らくは、まぁある意味良質映画なのかもしれない。そう思わないと１時間半が何だったのか後悔する事になる。

見方によって印象が変わる映画か。気まぐれ女に振り回された哀れな男の物語と見るか、彼女のお陰で新しい人生を踏み出した男の物語と見るか。ラストも解釈次第だけど、紆余曲折が待ち構えていながらもハッピーエンドを感じた。